~ ペップトーク×コーチング講演会で、僕は「夢を語る勇気」をもらった~
7月29日、渋谷で行われた特別講演会
「ペップトーク×コーチングで子どもの可能性を最大化する方法」に、ボランティアスタッフとして参加してきました。
現役教員×元教員プロコーチ。
教育界の奇跡のコラボで、3時間たっぷり「言葉」と「生き方」を浴びてきました。
この時間は、ただの学びじゃない。
自分の奥底にあった“何か”が、そっとほどけていく体験でした。
🎯 この講演会に参加しようと思った理由
この講演会を知ったきっかけは、ドラちゃんがある日こんなふうに紹介していたからです。
「みちてぃぶは、女版ドラゴン先生だよ」
その瞬間、僕の中にスイッチが入りました。
**え、そんな人いるの? 会ってみたい!**って。
そこから、みちてぃぶの発信を追いかけるようになって、確信に変わっていきました。
「このおふたり、絶対におもしろい」
「会って、言葉を浴びてみたい」って。
ペップトークとコーチング。
手法としては違うけれど、根っこの“人を見るまなざし”や“言葉の哲学”には、たくさんの共通点がありました。
たとえば――
ドラちゃんは「まずはセルフコーチング」「自分の中に“自分を励ます声”を持とう」と話します。
みちてぃぶも、「セルフペップトークこそが土台」だと語り、ペップトーク講座でも最初にたっぷり6時間をかけて“自分にかける言葉”を扱うそうです。
自分をねぎらうこと。
自分のことを、まるっと大事にすること。
それが、どちらにも共通している“軸の哲学”でした。
だから僕は、「この講演会、面白いだけじゃなく、自分がほどける時間になる」と確信したんです。
そして実際、その予感は何倍にもなって返ってきました。
💬 講演中に最も心に残った言葉
「今ここにいる人の中で、誰よりも“できない”自信があります。」
これは、みちてぃぶが会場で語った一言。
この言葉が、僕の胸にグサッと突き刺さりました。
彼女はペップトークの第一人者であり、現役の私立小学校教員としても活躍されている、まさに“スーパーティーチャー”。
実際にお会いして感じたのは、明るくてエネルギーに満ちあふれていて、教育に対する情熱と愛を全身から放っている人だということ。
だからこそ、そんなみちてぃぶが「できない自信がある」と堂々と語る姿に、僕は言葉を失いました。
彼女はこう話していました。
「ICTもパソコンも、本当にできないんです」
「免許は持ってるけど、車の運転はできないからしていません」
そんな“できない”を、恥ずかしがるどころか、まるで誇らしげに笑顔で語っていたんです。
そしてその裏には、「できないことはできないって言っていいし、必ず誰かが助けてくれる」という揺るぎない信頼がありました。
実際に、プレゼン資料などは得意な仲間が喜んで引き受けてくれるそうで、みちてぃぶはその人たちに感謝しながら、安心して“できない”を任せている。
そんなチームのあり方に、僕は深く心を打たれました。
僕自身、教員として10年間、“できない”って言うのが怖かった。
苦手なことも「自分でなんとかしなきゃ」と思って、ひとりで抱えて、無理してやってきました。
特にうつ病になる直前の最後の1年。
「自分ならやれる」「後輩のために、子どものために」と頑張り続けた結果、気づいたら心も体も限界を超えていました。
今振り返ると、あのときの自分は本当によく頑張ってたなって思うし、
「できない」って言えなかったことが、自分を苦しめてたんだなと気づきます。
みちてぃぶの姿は、そんな僕の心の奥深くにある“痛み”に、まっすぐ届いてきました。
だから、講演中――
もう自然と涙があふれていました。
感情がこみ上げてきたとか、泣きそうになったとか、そんな段階じゃない。
静かに、でも止めようのない涙が、気づいたら頬をつたっていた。
「もっと助けてって言ってよかったんだよ」
「できないって、言ってよかったんだよ」
そんな言葉を、当時の自分にずっと語りかけるような時間でした。
🌟 ドラちゃんから受け取った“夢の描き方”
「人は、言うことで変わる」
ドラちゃんが講演中に語ったこの言葉が、僕の心に深く刻まれました。
ドラちゃんは、もともと吉本NSCの出身。
同期にはハリセンボンやしずるがいて、ご本人はしずるの村上さんとコンビを組んでいたそうです。
当時、「何者かになりたい」という強い想いを胸に、夢に向かって必死に努力されていたそうですが、
才能の壁にぶつかり、夢を諦めることになります。
芸人としての夢を手放し、次に選んだ道は“教員”。
そしてそこから、さらに独立して経営者としての道を切り拓き、今では全国で講演会やコーチングを通じて教育界に大きなインパクトを与えている方です。
そんなドラちゃんが、ある日表参道で声をかけられたそうです。
「YouTube出てる方ですよね?握手してください!」
その場で握手を交わし、写真を撮り、何気ない別れ際――
自然と涙があふれてきたといいます。
なぜ涙が出たのか。
それは、昔の自分が「何者かになりたい」と願い続けたその夢が、
形を変えて、でも確かに「叶っていた」から。
独立したばかりの頃、彼は自分のゴールをこう掲げたそうです。
「5年後、豊田スタジアム(4万5千人)を満席にして、教育の講演イベントを開く」
普通なら、「いや無理でしょ」と笑われそうな夢です。
でも彼は、それを本気で描き、口に出し、語り続けていた。
結果的に5年後、その“場所”こそ違ったけれど、群馬・高崎で2万人の前で講演をする機会が訪れた。
YouTubeでは数十万人に届けられる影響力を持つようになった。
つまり――
ありありと夢を描き、言葉にし続けていたからこそ、
あの“何者かになりたかった”自分の夢が、ちゃんと形を変えて叶っていた。
その話を聞いていた僕も、気づいたら涙が出ていました。
ただすごいと思っただけじゃない。
そこにあったのは「本物の夢の育て方」と「諦めなかった人の強さ」でした。
そしてなにより僕が感動したのは、みちてぃぶと同じく――
ドラちゃんも、自分の“挫折”や“マイナス”を決して隠さないこと。
夢破れた過去も、うまくいかなかったことも、全部含めて“今”の自分につながっている。
だからこそ、あんなにまっすぐで、飾らない言葉が人の心に響くのだと思います。
僕も、そんなふうに生きていきたい。
💭 自分の夢も、声に出してみようと思った
講演会を通して、ドラちゃんが言った「人は、言うことで変わる」という言葉。
そして、みちてぃぶが“できない”を隠さず語ってくれた姿。
その両方を見ていたら、僕もずっと胸の奥にしまっていた「自分の夢」を、初めて声に出してみたくなりました。
去年の3月、僕はうつ病と診断されました。
味覚を失い、眠れず、朝が来るのが怖くて、体が動かなくなったこともありました。
心も体も限界で――
「なんで自分だけ?」「自分は弱いんだ」
そんなふうに自分を責め続ける毎日でした。
でも、そこで出会えたのがコーチング。
そして、ドラちゃんの言葉でした。
「休めてるって最高じゃん」
「その経験も、価値だよ」
初めて、自分の“マイナス”だと思っていた部分が、否定されなかった。
むしろ「それがあるからこそ、深みがある」と言ってもらえたことが、僕の人生を変えてくれました。
いま、僕は心からこう思っています。
「生きてるだけでマル」
朝起きて、
ごはんが「おいしい」って感じられて、
誰かと「ただ話す時間」があって、
夜、ゆっくり眠れる。
それだけで、本当に尊い。
そんな“当たり前の奇跡”を、ようやく味わえるようになりました。
そして、そんな僕が今、夢中になっていることがあります。
それが、「お米づくり」です。
妻の実家がある新潟で、農業体験をさせてもらったことがきっかけで、
自然とふれあい、土に触れ、稲を育てる時間が、僕にものすごくエネルギーを与えてくれたんです。
「これが、僕の命の使い方かもしれない」
そう思えるくらい、心と体が整っていく感覚がありました。
そして、今僕が描いているのは、こんな未来です。
かつての僕のように、「できない」と苦しんでいた人に、勇気と安心を届ける。
そして、自分のストーリーをのせた“お米”を、誰かの食卓に届ける。
ただの物じゃなくて、
「この人の生きざまが詰まったお米だから、食べたい」
そう言ってもらえるような“物語のあるお米”をつくって、届けていきたい。
実は、この夢をみちてぃぶに初対面で話してしまったんです。
休職のことも、お米を作りたいと思ってることも、ぜんぶ。
何を言われるか不安だったけど――
帰ってきた言葉は、とてもシンプルで、あたたかかった。
「いいじゃん!応援してるよ。できたら教えて。私が広めるから!」
もう、嬉しくて、泣きそうになりました。
いや、たぶんちょっと泣いてました。
「人は、言うことで変わる」
本当にその通りでした。
夢を声に出した瞬間、誰かが背中を押してくれる。
そして、その一歩が未来をつくっていく。
いま僕は、そんな道を、少しずつ歩き始めています。
🌱 「これだ」と思えるものは、過去の自分が教えてくれる
講演中、ある参加者の質問がありました。
「どうして“コーチング”や“ペップトーク”をやろうと思ったんですか?」
「私もいろんなことが素敵に思えて、何をやっていいか迷ってしまって…」
この問いに対して、ドラちゃんとみちてぃぶがそれぞれ、まっすぐに答えてくれました。
みちてぃぶの答え:
子どもの頃から「不器用」で、「作業が遅い」「できない」と言われてきた。
たくさん否定されてきた経験がある。
でも、そんな自分に――
「あなたには可能性があるよ」
「できるよ、頑張ってごらん」 って声をかけてくれる大人がいたら、どれだけ救われただろう。
そう思ったからこそ、「ペップトークを届けたい」と心から思った。
ドラちゃんの答え:
小さいころ、自分と他人の感情を切り離す“分離傾向”が強くて、空気が読めずにいじられてきた。
「なぜ人に嫌われるのか」が分からず、つらい思いをした。
でも、そんな自分がコーチングに出会って、
“人の話を聴く力”と“共感の感覚”を身につけられた。
もし昔の自分が、コーチングを知っていたら――
もっと楽に、もっと生きやすくいられたはず。
だからこそ、「教育の中にコーチングを届けたい」と思っている。
おふたりの話を聞いて、僕は改めて思いました。
「過去に生きづらさを感じた人ほど、誰かの光になれる」
どんな過去も、無駄じゃない。
マイナスも、挫折も、ぜんぶが“今”を支える力になっている。
そして、そんなおふたりに共通していたのは――
「これがあれば、昔の自分は救われた」
「だから今、それを届けている」
という、圧倒的な“本気の想い”でした。
最近、いろんな著名な方の話を聞く中で、僕は気づいたことがあります。
「すごい」と感じる人に共通しているのは、
その人が“やっていること”に対して、圧倒的な熱量と愛を持っているということ。
好きだから、
大切だから、
これが必要だと心の底から思っているから――
だから、伝えずにはいられない。
そして、いまの僕にとっての“これ”は――
農業と、コーチングです。
自然に触れて、命を育てることで、自分のエネルギーが満たされる。
誰かの言葉に耳を傾け、心に寄り添うことで、自分の存在が満たされる。
このふたつが、今の僕を支えてくれている。
だから僕は、伝える側になりたい。
農業を通じて、自分のペースでいいんだと伝えたい。
コーチングを通じて、「そのままのあなたでいい」と伝えたい。
ドラちゃんやみちてぃぶのように、
“過去ごと”まるごと抱きしめて、
今の自分が信じる道を、まっすぐに伝えていける人になりたい。
そんなふうに思えた時間でした。
🎧 最後にちょっとだけ、僕の“エゴ”を語らせてください
僕はおふたりのVoicyが、本当に大好きなんです。
うつ病と診断されて、心も体も動かなくなってしまって、
「もうダメかもしれない」と感じていた頃――
ドラちゃんのVoicyから聞こえてきた
「置き去りにしないよ」
という言葉。
それが、心にじんわり届いて、涙が止まらなかったことを、今でも覚えています。
みちてぃぶの配信からは、
「どんな自分にも“よくがんばってるね”って声をかけていい」
そんな、あたたかくて優しい視点を何度ももらいました。
最近、そんなおふたりが
「Voicyやめようかな…」
なんてちらっと話しているのを耳にして、
正直、すごく寂しくて、心配になりました。
たしかに、リアルで人と向き合うのが好きなおふたりにとって、
一方通行な音声配信は物足りないのかもしれません。
でも、どうか――
僕のように、その言葉に“生かされた”人間がいることを、忘れないでいてほしいんです。
あの声が、あの言葉が、
誰かにとって、“生きててよかった”と思える光になります。
だから、僕の小さなエゴかもしれないけれど――
これからも、どうか、あの声を届けてほしいです。
本当に、ありがとうございました。